1番人気の連対は2012年のグランプリボスが最後で、勝利は2009年の
カンパニーまで遡る。
一昨年はモーリスが完勝したが、当時は休み明けもあって4番人気の低評価。
内をこじ開けたサダムパテック、ダノンシャーク、大外一気のトーセンラー、
ハナにこだわったミッキーアイルと、人気を落として思い切った競馬ができた
人馬が混戦を断つ、というパターンが目立つ。

1.古馬が強さを見せるレース

 かつてはタイキシャトル、サッカーボーイなど3歳馬が勝ち負けすることが
珍しくなかったが、3歳馬の勝利は2000年のアグネスデジタルを最後に途
絶えている。
理由は単純で、翌2001年から3歳と古馬の斤量差が1kgに縮まったから。
先週のエリザベス女王杯は3歳のモズカッチャンが勝ったが、中距離のレース
はこの時期でも2kgの斤量差がある。

2.再チャレンジでキャリアが活きる

 昨年の勝ち馬ミッキーアイルは3歳時に1番人気で大敗していた。
2014年の勝ち馬ダノンシャークも前年に1番人気で3着に敗れていたし、
2009年の勝ち馬カンパニーも前年は2番人気4着だった。
勝負所に下り坂がある京都外回りはイメージ以上にトリッキーなコースで、
敗戦経験を糧にして再挑戦で着順を上げる余地がある。

3.王道は天皇賞

 過去10年で最多の勝ち馬を出しているのは、3勝の天皇賞(秋)。
3頭のうち2頭は天皇賞で掲示板を外す凡走から巻き返しており、天皇賞
での着順はあまり関係ない。


注目はサトノアラジン。
安田記念には、ロゴタイプ、グレーターロンドン、ステファノスなども出走しており、
今回以上の豪華メンバーだった。
前走の天皇賞は超がつく不良馬場で無理をしなかったための大敗で、ノーカウント
にしていい。
その前の毎日王冠ではタイム差なしの2着。
富士S組やスワンS組とは戦ってきた相手のレベルが違っている。
昨年は1番人気で5着に敗れたが、人気が落ちるだろう今年は思い切った競馬に
徹することができるのも強みだ。