悲願のG1奪取へ向けて、ルージュバックが弾んだ。

8日の最終リハは美浦Wで3頭併せ。前2頭を見ながら追走すると、
直線は軽く仕掛けられた程度で鋭い伸び脚を披露した。

これまで7度のG1挑戦はオークス2着が最高。牡馬を相手に重賞3勝の
実力牝馬が、勝負を賭ける年へ出撃態勢を整えた。


 勝負の年へ、ルージュバックが思惑通りの動きを見せた。

最終リハは美浦W。僚馬ポッドティノ(3歳未勝利)が馬場に入ると、
果敢に飛び出し先行。同じくソルオリーヴァ(3歳未勝利)が続き、これを
見る格好でスタート。
道中は鞍上の意のまま、ピタリと折り合って迎えた直線。
前2頭との間合いを持ったまま一気に詰めると、並ぶ間もなく突き放してフィニ
ッシュ。

時計は4F50秒6-36秒6-12秒5。文句なしの動きでパートナーを圧倒した。

 男馬を相手に重賞3勝。ここまで歩んできた軌跡は並の牝馬で収まるもので
はない。
だが、7度のGI挑戦ではオークス2着が最高着順。是が非でも取らせたいGI
タイトル。

さらなるスケールアップを求め、陣営は調教の負荷を強化した。

放牧先のノーザンファーム天栄(福島県)から帰厩したのは2月24日。
大竹師は「休み明けの最終追い切りとしては、反応もいい部類だね。
放牧先も含めて乗り込む量を増やし(メニューの)中身を濃い目にした。
昨年、一昨年は冬毛がぼうぼうだったけど、今年は本当に見た目がいい。
古馬らしくなってきたね」と目を細めた。

 通算5勝のうち4勝が左回りだが、中京コースは初参戦。「コーナーが4つで、
スタートからいきなり坂が2回。
ワンターンの東京2000メートルとは全然違う。そこがどうか」と警戒心を強めたが、
悲願のGI制覇へ弾みをつけたい前哨戦。

持てる力を出し切れば、おのずと結果はついてくる。

(netkeiba)